朝礼ネタ・スピーチに名言コラム~バイカー修ちゃん・今日の一言: 2017年3月アーカイブ

2017年3月

そのとき、彼の眼に、異様な光景が映ってきた。
道路の向こう側に植えられている一本の贋アカシヤのすべての枝から、おびただしい葉が一斉に離れ落ちているのだ。
風は無く、梢の細い枝もすこしも揺れていない。
葉の色はまだ緑をとどめている。
それなのに、はげしい落葉である。
それは、まるで緑色の驟雨(しゅうう)であった。
ある期間かかって、少しずつ淋しくなってゆくはずの樹木が、一瞬のうちに裸木となってしまおうとしている。
地面にはいちめんに緑の葉が散り敷いていた。
-[1924-94] 小説家 吉行淳之介1954年著第31回芥川賞受賞作『驟雨』より英夫と娼婦の道子が、朝のカフェの窓から外の景色を眺めるシーン-

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