トマス・レヴェンソン『ニュートンと贋金づくり』

みんなアイザック・ニュートン[1642-1727]の天才的な科学者としての顔しか知らないが、ニュートンは恐ろしい官僚でもあったのだ。ニュートンは、晩年、官僚になったとたん、不用意な会話、裏切りなどを利用して裏社会の悪党どもをひっかける方法を会得したのだ。

ロンドンの裏社会はニュートンのような人物と対決した経験がなく、裏社会に生きる者のほとんどは、「ヨーロッパ随一の頭脳」と戦う準備などまったくできていなかった。
-[1958-] 米国のサイエンスライター・小説家  トマス・レヴェンソン 2013年著『ニュートンと贋金づくり』より-


「バイカー修ちゃん・今日の一言」の更新が滞りがちで、「もうやめたんですか?」と言われる始末。
昨今は、FacebookなどのSNSが流行ってブログなんかはもう時代おくれかな?
って思いつつ久々の更新をしています。

このトマス・レヴェンソンの『ニュートンと贋金(にせがね)づくり』は面白かった!!
僕らは、ニュートンといえば、「リンゴが木から落ちるのを見て、万有引力を発見した偉人」って思ってるよね。

なんと、このアインシュタインを凌ぐと言われる英国の天才科学者は、晩年その名声で「王立造幣局監事」という名誉職に就くんです。
つまり、カネづくりの責任者だね。

当時の英国経済は崩壊の瀬戸際にあり、ニセガネづくりが横行してた。
この天才は、硬貨が主流だったカネを、紙幣を発行し軌道に乗せ、ついに金本位制への転換をも視野に入れていく。
そして英国経済を悪党どもから取り返し、後の「産業革命」へと結び付けていくのであった・・・。

そして、ニセガネづくりの裏社会の悪党どもを、その厳格で完全主義者の英国紳士らしく、バッタバッタと死刑台に送り込むのだ!!

まるで鬼平犯科帳みたいだな。

そして黒幕のボス、ウィリアム・チャロナーに対し執拗な捜査を行う。
ここまでくると、アンタッチャブルのエリオット・ネス警部とギャング王アル・カポネの対決の様相を帯びてくる。

ある意味、この時代は英国の「経済の時代」の終焉から「文化の時代」の幕明けだったのかもしれないな。
「文化の時代」は知能と教養がモノをいう時代だ。

ニュートン先生は、そのずば抜けた知能と教養で、18世紀・・産業革命前夜の英国悪党を恐怖に陥れた正義のニュートンでもあったんだな。

歴史は裏側がおもしろいってのはこのことだね。

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