トマ・ピケティ

資本市場が完全であればあるほど格差は拡大する。

「経済発展の成果をすべての人に分配する。これが、過去2世紀にわたり労働者の立場が大きく改善した秘密だ」という有名な経済学者ミルトン・フリードマン[1912-2006]の言葉は間違っていると言わざるをえない。
‐[1971-] フランスの経済学博士 トマ・ピケティ20133月著『21世紀の資本論:Le capital au XXIe siècleCapital in Twenty-First Century』より-
いま、フランスの経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本論』が熱いですね!
フランスの経済学者が注目されることも珍しい。これまで「経済学」といえばアメリカだったからね。

今年2014年度ノーベル経済学賞の受賞者が、ジャン・ティロールというフランスの経済学者だったこともこれと無関係じゃないだろうと思うぞ。

残念ながら、英語版はでたんだけど日本語版は今年でる予定でまだ出版はされていないんだ。
こんな分厚い経済学の専門書が大ベストセラーになるってことが、世界における貧富の格差問題が、先進国・途上国ともにいかに深刻な問題かってことがわかる。

この本の結論は、冒頭に書いたとおりだ。
そして、解決策は「金持ちには法外な累進課税をかける」ことしかない・・・・こんなこと無理だから、結局策はないって言ってるに等しい。

だって、カネを生み出す立場の連中が、経済も政治も動かすんだから自分で自分の首を絞めるようなことするはずないよね。

その昔、どこの国でも「身分制」があって、領主が富のすべてを握っていた時代が長く続いた。
暴力と圧制と、それに宗教が絡み合って富を分配していた。

それは「悪の圧制」ということで、ルターの宗教革命やフランス革命、ロシア革命などが起き、「資本主義」って概念とともに身分制は緩和された(なくなってはいないよな)。

でも「労働者の独裁」をかかげた「共産主義・社会主義運動」も結局は人間の強欲と帝国主義がカタチを変えただけで、資本主義よりひどいシステムだとわかって崩壊した。

青ざめた唯一の「共産党国家」中国が、「一国二制度」という矛盾だらけのご都合主義で、資本主義を導入し、「人民皆平等」がテーゼの共産主義国家なのに、世界最大の貧富の格差の国となったことはみなさんご承知のとおり。
こりゃ史上最大のジョークだね。

でも世界はここまであえいでいるということだね。
富める10%に貧しい90%。まちがってもらっちゃこまるけど、僕ら中小企業の社長もこの90%に入るんだよ。
かつては、「先進国vs途上国」って図式だったけど、いまじゃどっち側にも「富める者vs貧しき者」の図式に変化したってことだ。
貧しき者に国境はないんだ。金持ちにもないようにね。これが「グローバル化」なら「国」の概念も変わろうってもんだ。
そして・・・国の概念を変えているの「イスラム国」だ。

こうなると・・・先進国から若者があの「イスラム国」に行って兵士になるという信じがたい行動もわからないでもない。
夢も希望もない「先進国」の底辺で生きるなら、国境線もない「イスラム国」で「大義のために(あくまで彼らの中での・・)生きる、あるいは死ぬ」っていうカネに頼らない考えだってでるだろう。

こりゃ第二の「ロシア革命」だね。レーニンの革命ももともとは「世界を共産化し、国境を失くす」ことにあったんだからね。
共産主義はエセ宗教だったけど、「イスラム国」は本物の宗教だ。
でも根本的には同じだろうな。

このピケティの『21世紀の資本論』と「イスラム国」は密接につながっているのだ。


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コメント(4)

先進国の食えない人々は世界から見れば微々たるものです
重要な変化は世界人口の大多数を占める発展途上国の底上げが凄まじいことです
食える人々が増大したことで地球人口の増加スピードが凄いペースです

世界の大きな変化から見れば日本の変化などは微々たるものです
世界的視野で資本主義を考えるべきです
世界人口の増大こそ底辺層の底上げの証明であり、現代資本主義の結果です
格差拡大によって資本家の投資意欲(研究開発、設備投資など)が増大し、人々の生活を向上させるものが発明されてると感じます
その最大なものがネットであり、世界の底辺層を革命的に教育したと言えます
情報が掴めるようになり、底辺層はどのように行動すれば生きていけるか分かるようになったのです
マララさんのイスラム女子教育など底辺層の躍進は世界規模でおきてます

ppさんいらっしゃい!
僕も近代資本主義で先進国国民が家を持て、自動車を持て、安全で清潔な生活を手に入れたことは間違いないと思います。
「文化」だって、貴族やとほうもない富裕層の道楽が生み出したものが民衆にまで下りてきて生活文化を押しあげていることはまちがいないと思います。
しかし、共産主義の国々が滅び、左翼の力が落ちてどうも資本家が(古い言葉!)アメリカを中心に横暴になりすぎているような気がします。
その継承でしょうね。アメリカやヨーロッパではそれこそ食えない人たちが出ています。
日本もそうならないことを祈ります。

ppさんいらっしゃい!
僕も近代資本主義で先進国国民が家を持て、自動車を持て、安全で清潔な生活を手に入れたことは間違いないと思います。
「文化」だって、貴族やとほうもない富裕層の道楽が生み出したものが民衆にまで下りてきて生活文化を押しあげていることはまちがいないと思います。
しかし、共産主義の国々が滅び、左翼の力が落ちてどうも資本家が(古い言葉!)アメリカを中心に横暴になりすぎているような気がします。
その継承でしょうね。アメリカやヨーロッパではそれこそ食えない人たちが出ています。
日本もそうならないことを祈ります。

格差は拡大したでしょうけど、
底辺層の底上げも凄いものです

日本人は、底辺層でもそこそこ食べられればOKという人が多いと思います
マスコミが取り上げるのはごく一部で、ほとんどの日本人は恵まれてると自覚していると思います
戦争時代や奴隷制度のことを幾度となく聞かされてますから。。

昔の人から見れば、パソコンや携帯電話を持つ底辺層などは信じられない夢物語でしょう
もちろん飢えることもほとんどありません

底辺層を底上げしてくれれば、金持ちがいくら稼ごうと問題ないでしょう
“格差拡大”とか言う人は、飢えてる人から見れば、贅沢な悩みにしか思えないでしょう

底辺層を底上げしていく資本主義は、格差拡大でも歓迎すべきものです

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