さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。
細長く、細長く。紙を裂く耳障りな音は、孤独の音を消してくれる。
気怠げに見せてくれたりもするしね。
葉緑体? オオカナダモ? ハッ。っていうこのスタンス。
-[1984-] 京都出身2004年最年少の芥川賞受賞者 綿矢りさ 2004年芥川賞作「蹴りたい背中」の書き出し-
さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。
細長く、細長く。紙を裂く耳障りな音は、孤独の音を消してくれる。
気怠げに見せてくれたりもするしね。
葉緑体? オオカナダモ? ハッ。っていうこのスタンス。
-[1984-] 京都出身2004年最年少の芥川賞受賞者 綿矢りさ 2004年芥川賞作「蹴りたい背中」の書き出し-
対馬沖海戦でロシア・バルチック艦隊を撃滅したことは、近代の鋼鉄戦艦による最初の本格的な戦闘の結果であり、世界の海軍史上もっとも特筆すべき日本の勝利だった。ヨーロッパの一大国が近代戦でアジアの後進勢力に屈服したことは、ヨーロッパ帝国主義の終わりを告げる弔鐘(ちょうしょう)となったのである。
-[1929-] 米国マサチューセッツ州立大名誉教授 ウィリアム・E・ナフの言葉-
最終的には、このつまり百姓国家がもったこっけいなほどに楽天的な連中が、ヨーロッパにおけるもっともふるい大国の一つと対決し、どのようにふるまったかということを書こうと思っている。楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、前のみ見つめながらあるく。のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。
-[1923-1996] 作家 司馬遼太郎「坂の上の雲」あとがきより-
臆病な人間は、他人との交際で、全てを聞き、全てを取り上げ、全てを解釈しようとする。
-[1868-1951] フランスの哲学者 アラン(本名エミール・オーギュスト・シャルティエ)の言葉-
勇気と希望を一瞬にして失う事がどれほど致命的な事か・・・この収容所は1944年のクリスマスと1945年の新年の間の週に、かつてないほど大量の死者を出した。これは医長の見解によると、過酷さを増した労働条件からも、悪化した食糧事情からも、季節の変化からも、あるいは新たに広まった伝染性の疾患からも説明がつかない。むしろこの大量死の原因は、多くの被収容者が、クリスマスには家に帰れるという、ありきたりの素朴な希望にすがっていたことに求められる、というのだ。それによって一般的な落胆と失望に打ちひしがれたのであり、それが抵抗力に及ぼす危険な作用が、この時期の大量死となってあらわれたのだ。強制収容所の人間を精神的に奮い立たせるには、まず未来に目的を持たせなければならなかった。生きる目的を見出せず、生きる内実を失い、生きていても何もならないと考え、自分が存在する事の意味をなくすと共に、頑張りぬく意味も見失った人は痛ましい限りだった。そのようなひとびとはよりどころを一切失って、あっというまに崩れていった。
-[1905-] ユダヤ系オーストリア人の実存主義的心理学者 ヴィクトール・エミル・フランクル著 「夜と霧」霜山徳繭訳より
一、自ら活動して他を働かしむるは水なり
一、常に自ら進路を求めて止まざるは水なり
一、自ら清くして他の汚水を洗い清濁併せ容るるの量あるは水なり
一、障害に逢い激しくその勢力を百倍するは水なり
一、洋々として大海を充たし、発して蒸気となり雲となり雪と変し霰(かすみ)と化し凝(こ)っては玲瓏(れいろう)たる鏡となる、而(しか)もその性を失わざるは水なり
-[1546-1604] 安土桃山時代の武将 黒田官兵衛孝高(如水(じょすい))『水五訓』より-
心に物なき時は心広く体泰なり。
心に我が侭(まま)なき時は愛敬失わず。
心に欲亡き時は義理を行う。
心に渡しなき時は疑うことなし。
心に驕(おご)りなき時は人を教う。
心に誤りなき時は人を畏(おそ)れず。
心に邪見なき時は人を育つる。
心に貧なき時は諂(へつら)うことなし。
心に怒りなき時は言葉和(やわら)かなり。
心に堪忍ある時は事を調(ととの)う。
心に曇りなき時は心静かなり。
心に勇ある時は悔やむことなし。
心賤(いや)しからざる時は願い好まず。
心に孝行ある時は忠節厚し。
心に自慢なき時は人の善を知り。
心に迷いなき時は人を咎(とが)めず。
-[1530-78] 越後の戦国武将 上杉謙信「家訓十六ケ条」より-
生命は宇宙的な熱平衡(へいこう)から遠く離れた地球という非平衡開放系の上で生じたシステムである。そうして生まれた情報高分子としての生命はやがて自己組織化をおこして、生物時計というような独自な時間を刻み、消化系や神経系を発達させてそこに秩序を生成させた。
-[1917-2003] ロシア出身のベルギーのノーベル化学賞受賞者 イリア・プリゴジン『混沌からの秩序』より-
希望は永久に人間の胸に湧く。人間は、常に現在幸せであることはなく、いつもこれから幸せになるのだ。
-[1688-1744] 英国の詩人 アレクサンダー・ポープ『人間論』より-
勤勉は喜びを生み、信用を生み、そして富を生む。人間のいわば一つの大事な徳である。徳であるかぎり、これを積むには不断の努力がいる。相撲に強くなるためには、不断に真剣な稽古を積まねばならないように、勤勉の習性を身につけるためには、まず日々を勤勉につとめる努力がいるのである。その努力が重なって勤勉の習性が身につき、その習性からはじめて徳がうまれてくる。おたがいに勤勉の徳を積みたいものである。
-[1894-1989] 松下電器産業創業者 松下幸之助の言葉-
朝ぼらけ 有明の月と見るまでに 吉野の里に 降れる白雪
-「?-990」 平安中期の歌人 三十六歌仙 坂上是則(さかのうえのこれのり)「古今集」巻六冬「小倉百人一首」三一の和歌
木戸松菊(しょうぎく)【孝允:桂小五郎】は、西郷などに比べると、非常に小さい。しかし綿密な男さ。使い所によってはずいぶん使える奴だった。あまり用心すぎるので、とても大きな事には向かないがのう。
-[1823-99] 幕末・維新の政治家 勝海舟「氷川清話」より木戸孝允(桂小五郎)評-
佐久間象山(しょうざん)は、物知りだったよ。学問も博し、見識も多少もっていたよ。しかしどうもほら吹きで困るよ。あんな男を実際の局にあたらせたらどうだろうか。…なんとも保証は出来ないのう。
-[1823-99] 幕末・維新の政治家 勝海舟「氷川清話」より佐久間 象山評-
今の世の中に西郷が生きていたら、話し相手もあるのに―‐。南洲の後家と話すや夢のあと。
-[1823-99] 幕末・維新の政治家 勝海舟「氷川清話(ひかわせいわ)」より西郷隆盛評-
最近のコメント