夏目漱石

日本は30年前に覚めたりという。然(しか)れども半鐘の声で急に飛び起きたるなり。狼狽しつつあるなり。ただ西洋から吸収するに急にして消化するに暇なきなり。日本は真に目が醒めねばだめだ。
-[1867-1916] 小説家 明治34年3月16日(1901年)夏目漱石の日記-

これ夏目漱石が当時の文部省の命令で英国留学しているときに書いた日記です。漱石ってたいした人だったんですね。でもこの人「神経衰弱」っていう病気で苦労しています。今で言うと神経症とかノイローゼなんでしょうねえ。ガラスのような繊細な心から生み出された漱石の作品は読んだ人も多いと思うぞ。やっぱりこの時代の作家のなかで未だに読まれている作家の筆頭なんじゃなかろうか?漱石と芥川龍之介、正岡子規なんか?バイカー修ちゃんは定番ですが「こゝろ」がいちばん好きですな。なんせこの小説、高校時代の読書感想文で特選とったもんね。・・でもじつを言うとその当時読んでなくて、提出前日にさっさと「ナナメ読み」してさっさとあらすじを把握して、適当に書いたんです、ほんとに想像で。そしたら特選!だって。評価に「洞察が深い」って書いてあった・・。中学のときはテキトーに描いた「火の用心」のポスターが県展で特選になった。これも不思議だった。自分ではぜんぜん気に入ってなかったし。でも「こゝろ」は特選に決まったあと読みましたねえ。なんか昼メロ見てるような気がしたなあ・・。当時は昼間は奥様用に「昼のメロドラマ」があってたんだよ。今じゃ昼バラだけど。しかし、さすがに漱石の洞察はするどい。当時の日本の西欧に対する隆盛を「狼狽(ろうばい)」だって看破(かんぱ)してる。しかし未だにこの国は狼狽してる。無責任が横行するのは末期的兆候だ。首相といい野党の党首といい、政官財すべて無責任だ。いったいいつになったら目覚めるんだろう。この子どものような国は。

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