2006年06月27日

辻久子

演奏会で使うのは1703年に作られたストラディバリウスというバイオリンです。製作者の名前がつけられていて、これを超える楽器は今でも作られていません。発達した現代の科学技術を駆使しても、同じ音色はできない。不思議でしょう?
-[1936-] バイオリニスト 辻久子の言葉-

これはほんとに不思議だね。今の科学がどんなに進歩してるっていわれても、感性の分野ではわからないことばっかりだ。なぜストラディバリウスの音色がいいのかわからないっていうんだ。でもバイオリンのプロがみんないいっていうんだからいいのは事実だ。これに類することはいくらでもある。米は新潟、うどんは讃岐、僕のおやじはバンドマンだけど、愛用のテナーサックスはフレンチセルマーでこれでなければだめだそうで、セルマーはアメリカンセルマーという米国製もあるんだけど、フランス製じゃないとだめなんだそうだ。それも今のやつじゃlこれまたダメで昔のやつがいいらしい。でも「なぜそうなのか?」は推論でしかわからない。でもほとんどこれが手製だってことだろうな。多分、ひとつひとつを手で製造する段階で、有能な人の仕事というのは、なにかの「ゆらぎ」がはいるのではないだろうか?手作業が増えれば増えるほど、ひずみと均一性がなくなってくる。人間なんてのは同一なものは一体もない。工業製品はそれが「均質」になってしまうことによって、大量にはできるけど、感性を刺激するゆらぎは限りなくなくなってくるような気がするんだ。不均等なもののハーモニーが絶妙な音色を生むのだろう。職人ストラディバリはその不均等なハーモニーが読めたのだろうな。これはすばらしいことでもあり、人間の進歩にある警鐘をならすものだと思うぞ。

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