現代の社会は孤立した人間の集合体に過ぎなかった。大地は自然に続いているけれども、その上に家を建てたら、たちまち切れ切れになってしまった。家の中にいる人間も又切れ切れになってしまった。
- [1867-1916] 小説家 夏目漱石「それから」より-
もう一発漱石の文章でいきましょう。今日の文章はなんか平成に書かれた文章のようでしょう。これが もう一世紀近く前の文だということにおどろくなあ。文学を知らないと、核家族・無関心・せつな的な風潮が近年の病巣のようについつい思ってしまうが、じつ は近代の幕開けと共にはじまった近代社会の避けられない問題だということがわかると思うぞ。まあ、漱石の時代は都市部の限られた問題で農村部とはその意識 は隔世の感があったろうけど、すでに殖産興業で農村部から大量に都市部へ労働者が送り込まれ民族大移動的な国家改造がなされていた時代だったから、それは それ社会問題だったんだろうな。今の中国もそうかも知れない。しかし今はあまりにその速度が速すぎて、加速ポンプのついたデロルトのキャブみたいにガバっ とスロットルをひねったらカブって失速しかねない状況だ。その後突然エンジンの回転があがりリヤタイヤがハイサイドおこして転倒リタイヤなんてことになり そうだな。



お気に入り・リンク