秋の日の ヴィオロンのためいきの 身にしみて ひたぶるにうら悲し。鐘のおとに 胸ふたぎ色かえて 涙ぐむ過ぎし日のおもいでや。げにわれはうらぶれて ここかしこさだめなく とび散らう落葉かな。
-[1844-96] フランスの印象派詩人 ポール・マリー・ヴェルレーヌ「落葉」(上田 敏訳)より-
ヴェルレーヌの「落葉」は上田敏訳だ最高だと思うぞ。「の」を何度も繰り返すこの確信犯的韻(い ん)が絶妙。ヴィオロンとは?そうバイオリンのことですね。原文はフランス語ですからね。よくこの詩の冒頭だけを知っていてロマンティックな詩だと思って いる人が多い。いやほとんどそうだろうな。でもこれはもう木枯らしで死ぬほど寒いなか、風に吹かれて翻弄される様なのだ。「秋の日」の実態はフランスと日 本では違うのだ。そしてこの詩はあの1944年6月6日の連合軍総反抗「ノルマンディー上陸作戦」決行の暗号だった・・・。「プライベート・ライアン」の 冒頭のすさまじい戦闘描写で有名ですね。ナチスドイツにとっては「身にしみて ひたぶるにうら悲し」転落の末路の象徴だったと思うぞ。まさかヴェルレーヌも半世紀後の「史上最大の作戦」の暗号に自分の詩が使われるなどとは思ってもみ なかったろうな。フランス、この大戦で敗者と勝者を経験した唯一の連合軍の大国。ドイツ軍からも米英軍からも破壊の限りをつくされた哀れな大国。フランス 人同士が敵味方に別れ戦った忌まわしい記憶。その精神的ダメージと今だユーロの中でドイツの後塵をあびる屈辱の大国。孤立主義を望む頑固な国はこんな背景 が原因だろうな。



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