|
この藤村の「破戒」は衝撃的でしたねえ。戒(いまし)めを破(やぶ)る。なんの戒めかというと、部落差別なんですねえ。この小説の中にでてくる言葉です。本編とはなんの関係もないんですが、妙に納得してしまいました。人間の生まれ、身分などは本来個人の能力その他に関係ない話なんですが、おおよそ世の中の話にこの身分が関係する悲劇は多い。これはおよそ人間なるものが常に自己となにかを比較することでしか自分自身の確立ができないことと、社会秩序を維持していく上でこのような階級制度が必要であったためだと思います。現代でも表向きの階級制度はなくなったものの、人間はやはり「階級差別」が必要ろ見えて、南北、経済、文明、官民格差、学歴、所得、いろんな理由でその差別をつくりたたがっているようにすら思えます。この問題は人間の歴史と同じ長さを持っており解決は不可能な気さえします。
|